水にっき。

  • 第55回 真空管。


  • ここでは、わたし、キンギョが詠ったオリジナルのポエムをご覧いただけます。

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    真空管。


    つめたい ひんやりしたツーンとする空気の息の音
    暗い 水滴 一滴響き渡る

    虚棟の 吹き抜け 高く貫く

    コツコツ コツコツ カラの足音
    カーン カーン 無機質の鉄筋コンクリート

    ぽつんと寂しくそこにある真空の構内
    山と空から隔離されたキャンパス

    鮮やかに 天に
    高く広がる光の中のブルー
    あおあおとした緑色の芝生

    ゆめみの若草たちがばらばら出入りするこの学び舎

    身が灰燼と化す
    心の破片がぽろぽろ剥がれ落ちていく

    陰の中で人形たちが動き出す

    ここは うす暗い弌とゼロのセカイ

    みず部屋へもどるわ。
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    2016年10月30日