- 鏡餅のこと。
お鏡餅のことです。
鏡餅は、神棚や、炊事場に、お風呂、リビング、それから、玄関など、大切な場所にお供えします。
「なんでかな〜?」って思ったことないですか?
−−−鏡餅を飾る理由です。−−−
まず、何で鏡餅を、飾るのか、知ってます?
この鏡餅は、年神様の大切な依り代なのです。
お正月、日が昇ると同時に年神様は、各家庭にやってきます。
その時に、年神様が座る場所が、鏡餅の上というわけなのですよ。
そして、年神様が、鏡餅に着くと、その鏡餅に年神様の魂が宿ると言われています。
その魂には、新しく迎える年の一年分のパワーが込められており、我々に幸福の恵みを分けてくださるのです。
−−−お雑煮と鏡餅−−−
そうして、魂の宿ったお餅。
みなさん、その鏡餅、鏡開き(一般的に1月11日)の時にお雑煮とか、おしることかに入れたりして食べるでしょ?
それも、やはり、年神様が宿して言ったパワーをいただくという意味で食べるのですよ。
なんとなく、お正月の食べ物としてお雑煮食べてたけど、結構すごい意味があったんですね・・。
−−−なんで、鏡餅っていうか知ってます?−−−
昔の鏡は、丸い形をした銅鏡といわれる三種の神器の一つでした。
また、伊勢神宮など、鏡を御神体としているところもたくさんあるほどだそうで、昔は、鏡というのは、大変意味の成すところが大きかったようです。
なので、年神様をお迎えするにあたり、丸い餅に、ご神体としての鏡の意味が込められ、鏡餅と呼ばれるようになりました。
−−−お餅を2段重ねする理由−−−
この鏡餅の丸い形状には、別の意味も込められています。
丸い・・・円満・・・。
つまり、2つ重ねて、「円満に、年を重ねますように」という願いが込められているのです。
そして、この大小2段重ね、というのは、月(陰)と太陽(陽)を表しています。
お餅なのに何とも深い・・。
−−−お年魂とお年玉−−−
みなさん大好きなお年玉。
あれは、実は、もともとお餅のことを指していたのですよ。
ちょっとびっくりでしょ?
・・・。
(少なくとも、テン子さんは、びっくりしました。)
今は、誕生日が来るたびに一つ年を取りますが、昔は、「数え年」といって、新年を迎えると、年を一つ取る・・という年の取り方だったわけです。
そして、新年を迎え年を重ねることに対する感謝を年神様にし、無病息災を願うという意味でお供え物をしました。
そのお供え物としてお餅も備えられており、そのお餅を年神様からの賜り物として、みんなで分け合って食べた事が、「お年魂」、つまり「お年玉」の始まりとされているようです。
ほら、最初に、鏡餅についた年神様の話をしましたが・・。
そう、「お年魂」というのは、お気づきですかね?
鏡餅に宿った、年神様の魂のこと・・。
そして、いつ頃、そのお餅がお年玉として現代のようなお金に変わっていったのか・・。
これは、ある商家の使用人に、お金を渡したことというのが、始まりといわれています。
お餅も、良いけど、やっぱり、お金もうれしいですよね。
やっぱり、お年玉の中身は、年に一度の楽しみ、「お金」です!!!
鏡餅の飾り方。
一般的には、三方とよばれる、台の上に白い奉書紙化、四方紅という四方を紅色で染めてある和紙を敷きます。
そしてその上に、裏白やお鏡餅、昆布、橙などを乗せます。
これらもやはりそれぞれに縁起を担いでのお供えです。
また、日本各地では、文化も微妙に違っているため、台の上に飾られるものも、地域ごとにによって違っています。
それでは、お餅に飾られているものには、それぞれ、どんな縁起が込められているのか、ご紹介しましょう!!!
<裏白>
シダの一種。
葉が左右で、対象になっていて、対になっているので、夫婦円満の願いが込められているそうです。
また、表が緑で、裏が白い色をしているので、心が、清廉潔白であるという意味もあります。
<譲り葉>
新しい葉が育ち、古い葉から、落ちていくので、ここにも子孫繁栄と家の代々続くようにという願いが込められているのです。
<昆布>
よろこぶ。
そして、別名で「広布(ひろめ)」とよばれ、「喜ぶ」と「広まる」、2つの縁起のかかっています。また、「子生(こぶ)」と当て字をして、子孫の繁栄を願います。
<橙(だいだい)>
だいだい→「代々」。
また、果実は、木になると、何年も落ちずに木になっていることから、「代々家が続いていきますように」と、願ってのものです。
<串柿>
「柿」は、「嘉来(かき)」と当て字で書いて、「喜びが来る」という縁起の良いものとされています。
また、飾られる、鏡餅・橙・串柿は、それぞれ三種の神器を形取った物といわれ、鏡餅は鏡、橙は勾玉、串柿は剣を表したものとされているそうです。
・・・深い。
「鏡開き」。〜1月11日です〜
鏡餅は、年神様がいらっしゃる「松の内」の間は食べてはいけません!!
松の内の間は(1月7日、15日・・地域によって様々ですが・・。)年神様が、まだいらっしゃいます。
なので、年神様のより代である、鏡餅は、食べてはいけないのです。
■鏡開きは、お正月に一区切りつける、という意味もあります。■
昔は、その年の仕事始めとしての出発の日だったようです。
武士は、武具を治めていた櫃(ひつ)を開き、商家も蔵を開け、農民たちも動き出す・・。
人々は、この日を仕事はじめの日として、自分たちの仕事道具を手にし商いを稼働させるのです。
■鏡開きは、年神様の力が宿ったお餅をいただくための日です■
年神様が座っていた、鏡餅には、年神様の力が宿ります。その力をいただいて一年の無病息災と、新しい生命をいただくという意味で食べます。
■お餅は、叩いて割ってください■
お供えしたお餅には、年神様の魂が宿っています。
なので、年神様との縁を切らないように割りましょう。
また、刃物で切るのは、切腹のイメージを連想させる、ということで、縁起が良くないものとされています。
そして、「開く」という言葉には、「末広がり」という縁起の良い意味が込められています。
また、「歯固め」といいって、硬いものを食べ(熱を通す前のお餅は硬いでしょ)歯を、丈夫にしましょう・・という願いを込めて頂くのです。
年末年始の部屋へBACK!
コラムの大広間へGO!