語りべ(テン子):むかし、むかし、山の奥のずーっと奥の向こうの山の奥の方・・。
3匹のケモノがおりました。
とても仲の良い3匹です。
うさぎ(うっしー):(・・・なんでや。)
さる(ヒヨコ):(・・ムリがあるよね、サイズ的にさ・・・。)
きつね(イヌ):(今回も主役級の大役や・・・。)
語りべ(テン子):このように、ケモノが3匹おりました。
ある日、3匹は仲良く山道を散歩していると、一人の老人が倒れているのを見つけました。。
うさぎ(うっしー):あっ!
あんなところにじいさんが倒れてるで!!!
さる(ヒヨコ):これは大変だね・・。
2匹とも先に行ってさ、手当てしてあげててよ。
ボクはさ、ごらんのとおり、体が小さいからさそんなに早く走れないからさ。
うさぎ(うっしー):(むか)
うさぎ(うっしー):ええからお前も来んかい!!
さる(ヒヨコ):(・・・ちっ。)
語りべ(テン子):そういって、文句をぐうたれているさるをひっつかみ、きつねとともに老人のもとへ走りました。
老人(キンギョ):う、う〜ん・・・。
う、う〜ん。
うーーーーーーーーーーーーーー。
う、うーーーーーーーーーーーーーーー。
さる(ヒヨコ):(キンギョ・・・・・・・・・・・。)
老人(キンギョ):う、う〜ん・・・。
(老人・・。ありえない。ありえない。ありえない・・・・・・。)
うさぎ(うっしー):おい、人間!!
しっかりしぃ!!
老人(キンギョ):(なんで私が・・・。ありえない。)
うーーーーーーーーーー。
う、うーーーーーーーーーーー。
きつね(イヌ):これはひどいな。
なんか食べもん持ってきてやらんと死んでしまうで・・。
さる(ヒヨコ):(キンギョ・・・・・めずらしく迫真の演技じゃん・・。)
(絶対ごねてブチギレるかと思ったのに・・。)
老人(キンギョ):(ありえない・・。なんで私がぁーーーーー。)
うーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。
語りべ(テン子):というわけで、3匹はそれぞれ食べもんを探してくることになりました。
最初に戻ってきたのは、さるでした。
さる(ヒヨコ):はい。
木の実持ってきたよ。
ボクは美味しい木の実がなってるところをよく知ってるんだよ。
(こういうのはさ、ボクの得意分野さ・・。)
語りべ(テン子):続いて、きつねが戻ってきました。
きつね(イヌ):ウチは魚や。
ヒヨコ・・(やない。。)さる、おまえのぶんもあるで。
語りべ(テン子):さるときつねは、それぞれ持って帰ってきた食べもんを老人の口に入れ、食べさせてあげました。
さる(ヒヨコ):はい、これ、ボクがとってきたんだ。
きつね(イヌ):うちのもあるで。
老人(キンギョ):ちょっと、なによこれ・・。
さる(ヒヨコ):!?
きつね(イヌ)
老人(キンギョ):私が、魚なんか食べられるわけないでしょ!!
それに、わたしは木の実をかみ砕けるほど、あごの筋力が発達してないのよ!!
語りべ(テン子):(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。)
さる(ヒヨコ)
きつね(イヌ)
きつね(イヌ):(・・・・・・・・・・。)
さる(ヒヨコ):(ほんとわがままなやつ!!)
語りべ(テン子):・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
さるときつねは、それぞれ持って帰ってきた食べもんを食べさせてあげようとしましたが、
老人の口には合わないらしいので、やめました。
わがままな、老人に困り果てた2匹はとりあえず・・・・・。
とりあえず・・・・・。
とりあえず・・・・・。
とりあえず、自分たちで持ってきた食糧を全部食べ、その辺の水辺から水草をとってきてあげました。
語りべ(テン子):そんなこんなで、やっとうさぎが帰ってきました。
うさぎ(うっしー):すまん・・みんな・・・・。
語りべ(テン子):驚いた2匹は、うさぎの顔を見ました。
うさぎ(うっしー):なんもとれんかったんや・・・。
きつね(イヌ):・・・・・。
うさぎ、しゃあないで・・。
こういう日もあるんや。
さる(ヒヨコ):そうだよ。
それが、サバイバルなんだ!!
うさぎ(うっしー):だからな、・・・・・。
わ、わたしを食うてくれ!!
語りべ(テン子):そういって、うさぎは火の中に飛び込みあっという間に、うっしーの丸焼きに、
・・・うさぎの丸焼きになってしまいました。
すると、横で、ダダこねて死にそうな顔でうなっていたはずの老人が、なぜか立ち上がり・・・・・・。
老人(キンギョ):勇気あるうさぎよ!
病の私を助けんがために、自らの命を差し出すその勇気。
けなげな心意気をたたえ、もう一度そなたに、命を与えよう!!
そう・・月に住むがよい!!!
みなの手本となるように、月で、永遠の命をさずける!!
生涯、そこで、餅をついてみなにその勇敢なる姿を見せるのだ!!!!
ぴか!!
語りべ(テン子):というわけで、うさぎの行いを感心した老人は・・・・・(老人の正体を入れるの、忘れてた・・。)
老人は、うさぎを月に住まわせたのでした・・。
語りべ(テン子):ちなみに、老人は、天のえらーい神様だったのです。
3匹の日ごろの行いを試すために、お忍びで下界に降りてきた、神様だったのです。
そういうわけで、「日ごろから良い心がけで生きていけば、このように、見晴らしの良いお月さまで、
餅をついて下界を眺めて暮らしていけるよ・・」というお話しでした。
ネコ:おわり!!!!!
ヒヨコ:・・・・・・・・・・・・。
あのさぁ・・テン子。
時間なかったからってさ・・。
いや・・完成度がさ、かなりムリがあるよね。
テン子:・・・?どこが?
ヒヨコ:だいたいさ、いや・・・。
お月さまで1匹でお餅をついて暮らしていけても、寂しいだけでしょ・・。
そもそもさ、これは、「月の中でなんでうさぎが餅つきをしているのか」ってことの逸話でしょ!!
テン子:(・・・・・あぁ、そういえば・・。)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
作品の”趣旨”というのは、分かる人にはわかるものです。
そもそも、逸話というのは教訓というのが含まれている・・。
終わり良ければ総て良し・・・。(うむ・・よい言葉だ・・・・・・。)
ヒヨコ:・・・・・・・・・・・・。
(絶対、”趣旨”忘れてたよね・・・・・。)
それに!!百歩譲って!
配役のサイズ感があってないでしょ!
もう少しさ、統一性を持たせるべきでしょ!!
だいたいネコは「おわり!!!!!」しか言ってないだろ!!!!!
・・・・・。
・・・・・。
(・・いや、こいつはこれであってる・・・・・。)
途中で、老人がわがまま言ってるしさ!!
そのせいで、台本にないモノをを取りに行く羽目になるしさ・・。
うっしー:まぁ、ええやん。
今回は、わたしもキンギョもなかなかの真に迫った演技が出来たと思う!
特に、最後の”神”や。
あれは、ものすごう神の尊大さが出てたで・・!
キンギョ:あら、そう・・。
ヒヨコ:(・・・・・。キンギョはさ。最後のあれは、あのなりきりはさ、絶対”地”で行ってるよね・・。)
イヌ:ヒヨコ。
今回はウチも、上手く言うたと思うで。
キンギョ:そうよ!
みんななかなかのもんだったわ・・。
ネコだってちゃんと言えたじゃないの。
それに、裏方でがんばってたわ!
ネコ:やな!
ウチも、ちゃんと、台本見ずに言えたで!!
裏方もちゃんと、できた!!
キンギョ:それに、テン子だって、ちゃんとセリフ割り当て・・前回よりも、みんなにいきわたってたと思うわ。
ヒヨコ:・・・・・・・・・・・・。
テン子:うむ・・・。
満場一致で今回の上演は成功!!
・・ということで。
うらメン:ぱちぱちぱち・・。
ヒヨコ:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
テン子の家へ。
コラムの大広間へGO!
2015年9月15日