- 第二十二回
打ち水。−夏の風物詩−
「打ち水」です。
このテーマ、夏にやればいいのに・・って感じのテーマですが。
あのー・・前回、オアシスね、しましたね。
みなさん覚えてますよね。
そして、「打ち水」、ちょろっと触れてますね、そこで。
なので、季節外れではございますが、今回は「打ち水」やります。
みなさん、「打ち水」ってご存知ですか?
夏場にひしゃくで、桶の水をまく小料理屋の女将さんを想像した方は、大正解です!
でも、この「打ち水」。
ルールがあるの知ってました?
ルールというか、「打ち水をする意味」ですかね。
みなさん、「打ち水」っていうのは、一見その辺にバシャバシャ水を撒いているように見えますが、実は、とても地球環境に優しい行為なんですよ。
では、具体的なお話いたしましょう!!
「打ち水」・・。
いつごろ始まったのかは、ちょっと見当つきませんが、「茶の湯」が確立した安土・桃山時代には、礼儀作法として行われていて、また、神様が通る道を清めるという意味合いもあったようです。
そして、徐々に涼を取るための風物詩となっていきます。
それが、江戸時代頃のこと。
「打ち水」は昔の人の知恵によって生まれた礼儀作法の行いですが、いまでは夏の涼を取るための風物詩として残っているってわけですよ。
しかしね、現代の「打ち水」。
ここにも進化がありますよ。
現代の「打ち水」は、ただ涼を取るだけのものではないのです!
みなさん!「打ち水」で真夏の暑さに涼を入れようという運動が行われているのをご存知ですか?
今、日本各地である機関を通じ、真夏の気温を下げようという市民の運動が盛んに行われているのです。
「打ち水」をすることにより、気温が2度下がり、地表温度が13度下がったという結果も出ています。
「たった2度しか下がらないの?」と、思われた方・・。
いえいえ、「2度も、下がった」とお考えください。
というのも、みなさんも知っておられる通り、世界規模での産業の発展、近代化の加速というものは、年々増し、とどまることを知らない・・。
そのために、地球温暖化の危険性の指摘が強く言われるようになっています。
地球上での平均気温が1〜4度上昇すると、グリーンランドや、南極の氷が融け数世紀から数千年の間に海面が4〜6m上昇すると考えられております。
それだけではありません。
海水温度もあがったりすることで、海洋生物や植物などにもいろいろな悪影響が及んでしまうのです。
そして、絶滅する生物も出てきてしまうような事態に追い込まれ、生体系の食物連鎖も崩れていくというわけです。
そして、これは、我々人間の生活にも悪い影響が出てくるのです。
例えば、経済活動での利益の減少に加え、資源の減少による原料費およびその他のコストの増加という、報告も出ているそうです。
つまり・・我々の生活にも経済的な負担が増してしまう・・という。
なので、2度気温が下がるということは、地球環境保全の面でとても有効な効果なのです。
確かに、一か所で2度気温が下がっても、地球の温暖化を抑えることはできないでしょう。
しかし、この運動を世界規模で本気でやれば、地球温暖化の防止にはかなり有効に働いてくれると思いませんか?
「たかが、2度・・。」
しかし、「されど、2度なのです。」
では、ここでルールのご説明をいたしましょう。
まず、「打ち水」の趣旨ですが、あくまで、涼を楽しみ、かつ、地球環境に優しいエコロジーな運動であります。
なので・・
■水道水は使いません。
■水は、二次利用で使います。
気をつければいいのは、この2点です。
つまり、日ごろ皆さんの生活の場で余った水を使うと考えてください。
例えば、お米のとぎ汁、お風呂の水。
雨の日に、バケツを用意しておいて、雨水をためておく・・それを使ってもいいし、まあ、水のリサイクルっていう感じですね。
では、なぜ、「打ち水」をすることによって、気温が下がるのか・・。
それはですね、・・オアシスと同じような作用です。
・・申し訳ないですが、忘れた方は、もう一度、「第21回オアシスです!」のコラムを、復習下さい・・あしからず。
まあね、地球温暖化防止といっても、確かに即効性はないかもしれません。
しかし、これを習慣化していけば、やがてはそこ、その温暖化防止に行きつくのです(・・おそらく、そのように期待いたしましょう・・)。
そして、地球環境保全を一人一人が考えることで、日ごろの自分たちの暮らしをもう一度見直し、考え直すきっかけにもなるという・・と、あるサイトでは申しておりました。
そういうわけで、「打ち水」を使って涼を取り入れようという運動に参加してみたくなった方は、そういう機関があるので、是非ね、参加してみては、いかがでしょうか?
詳しくは「打ち水大作戦2014」というホームページをご覧ください。
いろいろと、助言がいただけると思いますよ。
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